「あ〜……今度のテスト、数学ぜんぜんできる気がしねー」
「拓海いっつも寝てるもんなぁ。まあオレもできる気しねーけど。あ!そうだ!お互いわからないところ教え合うってことで勉強会しねぇ!?拓海んちは昼間親父さん商売してっからオレんちで!」
「えーそんな、いいのかよ」
「?なんで?ぜんぜん構わねぇよ!」
「他の勉強……することになるかもしれないぜ」
そう言うと拓海はイツキの腰をかるくなでた。
「ヒャッ!何するんだよ拓海ィ!急に触られたらビビるじゃん!」
「(あー……これやっぱりわかってねーやつだ……どうしたものかな)」
我慢の日々がまだまだ続く拓海だった──